こんにちは。三浦(@fumi_12_20)です。
今回はサンフランシスコにいる間にどうしても試したいサービスの1つだったOmniを試しました。体験できた感動と「これは便利!」と使ってみて初めてわかるものがふんだんにあったのでこうして記事にしていきます。
C2B2CシェアのOmniを使ってみました!
・欲しい!でも高い…と思う商品をレンタルして体験できる
・オールジャンルのものが選べて楽しい
・価格が安い
・2時間以内に届くなどなど感動。
この体験を通して本当に「モノを持たないこと」が当たり前になってくるだろうなと思いました。 pic.twitter.com/Oyxq2LE22x— Fumiya@シリコンバレーなう (@fumi_12_20) 2018年5月2日
目次
Omniとは?
「Omniとは一体何なのだ?」と思う方も多いと思いますので簡単にご紹介いたします。
貸し手にとってOmniは不必要なものを月単位から預けられる倉庫サービス。借り手にとっては必要な時に必要なものをレンタルできるサービス。
貸し手と借り手の視点から少し説明していきます。僕は今回借り手の方を体験しました。
貸し手
貸し手は不必要なものをOmniに預けることができます。その価格は月額制で、サイズによって価格が変わります。小さいものであれば50セント、大きなものであれば3ドル/月から預け入れ可能です。
シェアリングエコノミーの1つとして勉強したのですが、「人間はいざという時に必要になりそうなものこそ捨てずに家にしまってある」ということがあります。
よくあげられる例ですと、アメリカ人の70%以上の家庭が電動ドリルを持っていながらも使用時間は生涯を通して12分だと言われていたり、世界全体の車所有車が車を実際に稼働している時間は一週間のうちたった5%で、95%は駐車場に止まっているスペースを取るただの悪魔だと言われていたり。
結局Omniに預けても「所有している」事実には変わりがないため捨てる意思決定が面倒であるからこそOmniに預けてしまう動機もあってしまいそうですが…。
しかしOmniに預けるメリットもあります。
Omniは貸し手から借りたアイテムをオンデマンドで必要な借り手に結びつけるマッチングプラットフォーマーとして存在しています。
ビジネスモデルはC2B2Cで、貸し手がOmniに預け、アイテムを借り手に渡すことでOmni、そして売上の数%を貸し手は獲得することができるのです。
そのためただ預けるだけでなく、預けて家のスペースを確保しながら収益を得るといった新しい収入源を生むことが可能となっています。
借り手
借り手のメリットはなんといっても「特定の時に必要なもの」を「安く」「所有せずに」借りられることではないでしょうか。
下の感想にも書いておりますが、これから必要になるのか定かでないものを購入するのは億劫です。人間が購買行動をする理由は、これから継続して使う、自分が生きる上で必要だからこそです。
しかしそうでないものに関してお金を使うのはもったいないと思うのでないでしょうか。
でもOmniであれば安くその場限りでレンタルといった形で使用することができます。
非常に便利で生活にも優しいです。所有せずに生きるミニマリスト的な人がこれからどんどん増えていきそうな予感がしています。
Omniの情報
2014年8月に創業され、18ヶ月で10万点以上のアイテムがOmniに登録されています。
本社はサンフランシスコに置かれ、現在はシリーズB。
シリーズBの出資にはRippleやhighland Capital Partnersなどが参加していましたが、シリーズA以前はJames CashやGeorge Arisonなど個人投資家からの調達が多めなのではないかという所感。
使ってみた
1.必要な商品を探す
Omniの使い方は非常に簡単です。登録終了後、好きなアイテムが見つかれば10分ほどで取引が完了します。
まず、ウェブ(アプリでも可)から今必要なアイテムを検索します。
カテゴリから飛び「買う前に一度試したいもの」「DIY」「インスタグラムに使うようアイテム」などを検索することも可能ですし、パーソナライズされたアイテム、または文字で「テニス ラケット」などと検索することも可能。
好きなアイテムが見つかったら次にいきます。
2.アイテムを選択しレンタル日時を設定
「借りてみたいなと思うもの」や「必要なもの」が見つかった際にクリックして次の画面に飛びます。
ここでは借りる日程や自宅(指定の住所)に届く時間帯を選択。感覚としてはレンタカーと同じような用途なので簡単です。
僕は前々から試してみたかった電動スケートボード「Boosted Board」をレンタルしてみました。名探偵コナンのコナン君が乗りこなしているスケートボードを連想させ、移動手段によく使っている人を見かけることからどうしても試してみたかった1品。
しかし僕はスケートボードの経験がない上、これはb8taで買うことができるのですがなんと価格はおよそ17万円と、「興味本位」では手を出せません。
その意味でOmniは「興味本位」からも気軽にアイテムを試すことができると思います。
3.自宅に届く
このようにアイテムが届きます。予想以上の大きさと重さに少し驚きました。
しっかりとこのようなタグ付けがされています。ちなみにアイテム受け取りの際に宅急便のようなやりとりで、その場でサインを求められました。
さて、手続き終了後からこのアイテムは1日だけ僕の所属となります。
アイテムを試してみる
1.使い方を覚える
せっかく届いたので試してみることに。屋上に少しスペースがあるため、初心者の僕たちはここでまずは慣れることを決意。
2.乗ってみた
スケートボード初心者同士で試してみることに。見えにくいかもしれませんが右手に持っているリモコンによって加速やブレーキができます。
普通のスケートボードに比べ、「ただ乗るって移動すること」はリモコンによって操作されるので簡単かもしれませんが、スピードをも操られているため途中で降りることなどが難しいなと思いました。
「これで移動している人たちよく見かけるけど実はとてもすごいな…」と尊敬の念を抱く結果に。結局これを外で使うなどとはせずにそっと箱にしまいました。
コナン君の世界に出てきそうな電動スケートボードが気になる方は以下から購入できます。
Omniを使ってみてよかったこと
この記事の主目的は「Boosted Boardすご〜い!」ではなく、Omniの体験から「Omniがユーザーにどんなメリットや利便性を与えられるかを考える」ことなので早めに考察に移ります。
1.商品を購入する前に体験ができる
今回のBoosted Boardもほぼ同じ動機ではあったのですが、何かを買う際に「欲しい!けれど買って想像と違ったらどうしよう」や、いざ商品を購入した後に「思っていたより使ってないんだよね…」と思ったことは少なからずあるのではないでしょうか。
Omniで欲しいものや気になるものを短期的にレンタルし、それと一緒に模擬生活をしてみる中で「もし購入したら生活が変わるだろうか」や「思っていたより使えるな/使えないな」というのをその期間で想像することができると思いました。
Omniもシェアリングサービスの1つとは呼ばれています。
たしかに、欲しいもの全てを購入するのでなく、「1回試して、そして考える」ことができるようになれば多くの人が多くのものを消費していく社会でなく、「レンタルで済むものがほとんどだから所有しなくてもいいや」という社会になっていくことを助長してくれるのではと思いました。
また、単にレンタルの方が購入よりもお金の消費を抑えることができますしね。
2.「その時だけ必要!!」なものに最適
例えば「明日だけゲームパーティーをやりたい!」「3時間だけテニスをする」といった「限られた時間に使用するもの」が必要な時あるのでないでしょうか。
ゲームパーティの場合は例えばパーティー用の大皿、ゲームソフトやゲーム機、テニスはラケットなどです。
しかし持っていない場合はそのためにわざわざ買ったり、ラケットのレンタル場に行き、そこそこの高値で借りなければなりません。
Omniでは個人が設定した値段のため安く借りられ、なおかつ自宅まで届けてくれるため安心。その上返却はOmniのスタッフが時間通りに迎えに来てくれるため、便利でもあります。
1回のイベントのために何かを購入していた機会やコストを激減することができるのでないでしょうか。
Omniカーが現れる。返却の際にもサインは求められました。
気にせねばならない点
アイテムの扱いに気を遣う
これはどのレンタルやシェアリングサービスにも言えることなのでOmniだけの特徴、とは言えませんがはやり人のものは大事に使わなければなと意識が働きますね。
そのため今回のスケートボードで外を走る勇気がなかったのもそうですが、「車にボードが壊されたらどうしよう…」とも思ったためもっとやめる動機が強くなりました。
まとめ
Omniのことを知った1月から試したくてたまらなかったのでこの度は使用できてよかったなと感じています。
AirbnbやUBERを筆頭に、TUROやPostmatesなど「所有をしなくともレンタルやシェアをすれば生活が成り立つ」社会は既に近いのではないかと、オールジャンルなものを安く手軽に借りられるOmniを試して思いました。
これからもサービス経験を通して時代や考え方の変化を直接的に掴み取っていきたいと思います。